よくある質問 - QUESTION -

歯列矯正を行う場合に、抜歯か非抜歯かという選択があります。これは矯正歯科治療のゴールを決める診断に関わる重要な治療方針の決定になります。
もちろん第一選択肢として、なるべく健康な歯をそのまま残して矯正治療を行うことを模索します。しかし、欧米人の骨格に比べて顎の奥行きが少ないアジア人(日本人)は歯の動く場所を必要とするため、全く抜歯しないで矯正治療を行うことが難しい場合も多いです。そのため、歯を抜かないで矯正歯科治療を行うためには、顎を大きく拡大するか、奥歯を後方へ移動させる必要があります。

しかし、拡大もしくは後方移動にも限界がありますし、骨の存在する位置までしか移動はできません。無理な拡大による非抜歯法での治療では、かみ合わせを改善することができないばかりか、歯が前方にも拡大してしまう場合もあります。また、顎の大きさを超えて拡大して無理に非抜歯による矯正歯科治療を行えば、矯正治療後に後戻りの原因になることもあります。反対に不必要な抜歯治療になれば、口元が引っ込みすぎたり、スペースが残ってしまう結果となる場合があります。つまり、歯や顎の大きさも人それぞれですので、精査した検査結果からその方に合った方法を適切に選ぶことが大切です。

参考:<抜歯と非抜歯の歴史的な論争>
歴史的な背景として、1900年過ぎからの矯正治療における[抜歯]か[非抜歯]の論争があります。近年においては、「必要な抜歯はやむなし」とほとんどの矯正歯科医は考えているとおもわれます。しかし、たびたび”抜歯は避けた方が良い”という議論も再考され、矯正歯科学において永遠の問題とも言われています。
これらの源流には、近代歯科矯正学の父ともいえる.E.H.Angleの矯正治療に伴う抜歯の考え方にあると言われています。
Angleの出版した教科書の中で、1903年に出版した第6版までは、治療例の多くに小臼歯抜歯症例が紹介され、重篤な上顎前突症例では抜歯することを推奨していました。ところが、その直後に、矯正治療における便宜的な抜歯を否定する見解に転向し、第7版の教科書からは抜歯という項目さえ消失してしまったのです。

しかし、当時からAngleに異論を唱える矯正歯科医がおり、その代表がC.S.Caseでした。Case教授とのアメリカ矯正歯科学会雑誌上での議論は展開し、”1911年の抜歯論争”と言われるようになりました。Caseは「咬合異常の原因についての慎重な検討の結果によれば、抜歯もまたやむを得ない場合もある」としています。今では、Caseの主張の方が当然であると思われますが、当時はAngleの方が正しいとされました。しかし、1940年には、Angleの一番弟子であったTweedが、「抜歯による矯正の再治療100症例」を発表するに至り、この頃すでに多くの矯正歯科医が、すべてのケースを非抜歯で仕上げるのは困難と感じていたということがわかっています。






その他のお問合せはメールでもお待ちしております。
ティースアート矯正歯科では生活スタイルに合わせて、様々なタイプの歯列矯正をご用意しています。
お気軽にご相談ください。